家のこと(新築)
2022.9.05. MON
シックハウス症候群とは?安心安全な住まいのために知っておきたい5つの対策
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シックハウス症候群とは?
シックハウス症候群という言葉を聞いたことのある方も多いですよね。
近年、新築の住宅を購入された方で「家に帰ると頭痛がする」「目がチカチカする」などといった症状を訴える人が増えていると言われています。
シックハウス症候群とは、その名の通り住宅に使われる建材などから発する化学物質によって引き起こされる健康被害のこと。
住宅の高気密化、高断熱化によってシックハウス症候群に悩まされる人が増えたともいわれています。
症状の出方には個人差がありますが、ひどい人では、せっかく購入した家に住めなくなってしまうこともあるそうです。
住宅は高額な買い物だけに、健康被害があったからといってすぐに買い替える…なんてこともできませんから非常に難しい問題ですよね。
そこで今回は、シックハウス症候群について詳しくご紹介します。
住宅を取得する前に、シックハウス症候群とはどのようなものなのか、その原因や症状、対策などを知って安心安全な住まいを手に入れましょう。
シックハウス症候群の原因は?
では早速、シックハウス症候群の主な原因から見ていきましょう。
シックハウス症候群は、大きく分けて以下のような2つの原因があると言われています。
【原因①化学物質による空気汚染】
冒頭でもご紹介したとおり、シックハウス症候群は、住宅をつくる際に使われている様々な建材から発せられる化学物質によって室内の空気が汚染されることで起こります。
高気密・高断熱化が進んだことで、汚染された空気が室内に充満してしまい、それを吸い続けることで健康を害してしまうんです。
住宅内に揮発・拡散する化学物質のことを「VOC(揮発性有機化合物)」と言い、ホルムアルデヒドやトルエン、キシレン、アセトアルデヒドなど13種の物質に対し、室内濃度を下げるための使用規制が導入されました。
これらは、住宅の床や壁、家具などに使われている合板やビニールクロスを貼るための接着剤に使われています。
このほかにも内装仕上げ材の塗料、シロアリ駆除のための薬剤などにも使われており、実はとても身近な存在なのです。
目に見えないからこそ、知らない間に吸い続け、健康を害しているということは非常に怖いですよね。
【原因②カビ、ダニによる空気汚染】
シックハウス症候群は、化学物質以外にもカビ、ダニによる空気汚染でも起こります。
断熱性の低い住宅の場合、外気との温度差が生じて結露が起こりやすい環境になり、それがカビの原因になります。
カビが発生すると、今度はそれを食べるダニも繁殖しやすくなります。
カビの胞子やダニのフンなどが浮遊する室内では、くしゃみや鼻水などが止まらなくなるなどシックハウス症候群を発症することもあるでしょう。
特にホコリやチリというのは床へ落ちていきますから、身長の低い小さな子供やハイハイをする赤ちゃんがいる家庭では気をつけなければなりませんね。
【原因③その他の空気汚染】
たばこの煙、石油ストーブやガスストーブなどから排出される一酸化炭素、窒素化合物などの汚染物質によっても起こると言われています。
※出典:厚生労働省HP「健康な日常生活を送るために」-シックハウス症候群の予防と対策より
シックハウス症候群の症状は?
ではもし、家族の誰かがシックハウス症候群を発症したらどのような症状が現れるのでしょうか?
主な症状例をいくつかご紹介しましょう。
・目がチカチカする(刺激を感じる)
・鼻水が出る、涙が出る
・頭痛
・吐き気、嘔吐
・湿疹が出る(肌の痒みなど)
・喉の痛み(ヒリヒリ、イガイガなど)
これらの症状には個人差があり、同じ部屋にいても症状が出る人、出ない人がいます。
ですから、最初はシックハウス症候群と気が付きにくいのが特徴です。
また、問題となる住宅に入ると症状が起き、離れると症状が治まるということが多いようです。
これまでの家では健康だったのに、突然、新築住宅に引っ越した途端、体調が悪くなったというケースもあります。
新築だけでなく、リフォームやリノベーションなどを行った場合も注意が必要です。
工事後は、シックハウス症候群の原因となる揮発性有機化合物の濃度が高くなっている可能性があるからです。
シックハウス症候群を予防するためにできることとは?
ではどうしたらシックハウス症候群を予防することができるでしょうか?
これから新たに住宅取得を検討している方は、以下を参考に安心安全な住まいについて考えてみましょう。
【対策①換気を定期的に行う】
シックハウス症候群対策を行うには、換気が大切です。
窓を締め切ったままでいると、どうしてもダニやカビ、ウイルスなど汚染された空気が溜まりやすくなってしまいます。
嫌な臭いもこもってしまうので、定期的に換気を行うようにしましょう。
換気を行う際は、室内にある対角線の窓を開け、空気の通り道を作ってあげることが大切です。
加えて24時間換気システムを常に稼働させ、室内の空気を循環させましょう。
【対策②風通しを良くする】
シックハウス症候群予防のための効率の良い換気を行うためには、風通しを良くすることも重要です。
注文住宅を建てる際は、設計の段階から窓の配置、壁の配置を考え、風通しの良い空間を確保するのがおすすめです。
そのほかにも、先ほどもお伝えしたような対角線にある窓を開けたり、高い位置にある窓と低い位置に窓を開けたりして風通しを良くすることも大切です。
また、サーキュレーターを窓の外に向かって運転させ、汚染された空気を外に排出するように工夫するのもよいでしょう。
【対策③こまめな掃除を心掛ける】
カビ、ダニ、ホコリなどが溜まらないよう、こまめな掃除を心掛けることもシックハウス症候群の予防策。
特に静電気によるホコリが発生しやすいテレビや冷蔵庫など大型家電の付近や、部屋の隅などはホコリが溜まりやすい場所ですから、こまめに掃除をするようにしましょう。
そして忘れがちな、エアコンのフィルターや換気扇も定期的な掃除が必要です。
汚れた空気を循環させてしまう原因にもなるので、エアコンや換気扇の清掃は怠らないようにしましょう。
【対策④住宅の素材に配慮する】
シックハウス症候群の予防は、住宅を取得する段階からすでに始まっているといっても過言ではありません。
そもそも人体に有害な化学物質を発生する建材を使用しなければ、シックハウス症候群のリスクは低くなりますよね。
たとえば、
ビニールクロス→漆喰へ
合板フローリング→無垢フローリングへ
などにするだけでも、有害な化学物質が室内に充満するのを防いでくれます。
これらの自然素材はシックハウス症候群の予防になるだけでなく、調湿性にも優れた建材ですから、カビ・ダニのもとになる結露の発生を防いだり、1年中暖かく快適に過ごせたりするというメリットもあります。
ただ注意して欲しいのが、建材だけが有害な化学物質発生の原因ではないということ。
実はカーテンやテーブルなどの家具に使われている接着剤や塗料などからも有害な化学物質が発生していることがあるからです。
住宅の素材に配慮するだけでなく、家具を選ぶ際も注意するとより安心できるでしょう。
【対策⑤入居前にVOC検査を行う】
室内が揮発性有機化合物によって汚染されているかどうかを調べるために、入居前にVOC検査を行うというのも1つの方法です。
ただし、この検査というのは法律上義務付けられているわけではないため、必ずしもすべての工務店、ハウスメーカーで実施してくれるとは限りません。
注文建築で家づくりをする際は、VOC検査を実施している会社かどうかも、1つの工務店選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
シックハウス症候群を予防して安心安全な暮らしを
シックハウス症候群については、徐々に世間の認知度も高まってきてはいますが、症状の現れ方に個人差があるため、最初は単なる風邪か更年期障害か…?と、発見が遅れてしまうケースも少なくありません。
原因がわからないまま、つらい症状に悩まされ続けるのは苦しいですよね。
そうならないためにも、1人1人がシックハウス症候群への理解を深め、予防できる対策を講じることが大切です。
私たち無添加計画では、今回ご紹介したシックハウス症候群の原因となる有害な化学物質を排出させない家づくりに取り組んでいます。
健康に害を及ぼす建材をできる限り排除し、誰もが一生快適に住み続けられる家づくりをしています。
本物の木の香り、温かさ、やさしさを感じられる、そんな自然素材に囲まれた豊かな暮らしをしてみませんか?
家族の健康と財産を守るためにも、子供たちの未来を守るためにも、ぜひ私たちと一緒に安心できる家づくりをしましょう。
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