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2022.9.22. THU
効率の良い暖房器具ってどれ?お財布と体に優しい賢い暖房器具選び
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暖房器具はどれがいい?
寒い冬の時期、頼りになるのが様々な暖房器具。
・エアコン
・灯油ファンヒーター
・ガスファンヒーター
・オイルヒーター
など…様々な暖房器具がありますよね。
一体どれが効率よく、コスパがいいのか?毎年悩む方も多いのではないでしょうか。
実は答えは簡単で、最も効率よく、コスパがいいのはズバリ「エアコン」なんです!
よく考えてみてください。
エアコンは、ほかの暖房器具にはない「冷房、除湿」という機能も備わっています。
そう、まさに1台3役。
暖房器具の中でも群を抜いて優秀なんですよ。
しかし、エアコンは意外と嫌われ者…。
「エアコンは寒い!」「電気代が高い」などマイナスイメージを持たれている方も結構多いと思います。
ではなぜ、エアコンは優秀なのに嫌われてしまうのか?
そんな話も踏まえつつ、ほかの暖房器具との比較を見ていきましょう。
エアコンの効きが悪いのは家に原因が?
エアコン嫌いな人の多くは、
「なかなか暖まらない」
「空気が乾燥する」
「足元が冷える」
「電気代が高い」
など様々な理由から、冬はエアコンではなく、ホットカーペットやオイルヒーターを好んで使う方もいると思います。
しかし、それはエアコンに原因があるのではなく、実は家の性能に原因があるからなんです。
低断熱住宅だとエアコンの温かさを感じにくい
エアコンというのは、灯油ヒーターと比べると温風温度が低い(40~50℃程)ですよね。
さらに、エアコンは上から温風を吹き出す仕組みなので、なかなか足元が温まらず、いつまで経っても部屋が暖かくならない…と感じる方も多いでしょう。
それはなぜなら、家の断熱性能が低いから。
エアコンで暖かめようとしても、窓や足元から冷気を感じてしまい、体感温度が上がりにくいのです。
設定温度を上げてしまう悪循環
部屋がいつまでも暖かくならないと、自然と暖房の風量を上げたり設定温度を上げたりしてしまいますよね。
そうすることで、より空気が乾燥しやすくなり、電気代も高くなってしまうのです。
これはエアコンが悪いわけではなく、低断熱住宅がゆえの不自由さ。
しかもエアコンというのは、電気ですから、灯油やガスファンヒーターと違ってほかの使用電気とまとめて請求が来るため、より高額に感じやすいのです。
純粋に、エアコン代だけにいくらかかっているか?というのは、なかなか見えにくいと思います。
【燃費別】暖房器具ランキング
エアコンと比較して、どの暖房器具が燃費が良いのか?
見比べてみたいと思います。
【第1位:エアコン/断トツで低燃費!】
上の図のとおり、1位、2位、4位はエアコンです。
この違いは何か?というと、それは実効COPの違いにあります。
実効COPとは、自動車でいうところの燃費の良さを表したものです。
数値が高ければ高いほど、エアコンの燃費が良いということです。
エアコンというのは、自動車と同じで、使い方によって燃費の良さが変わってきます。
効率良くエアコンを使うことができれば、実はどの暖房器具よりも断トツでランニングコストが安くなるんです。
ガスファンヒーターやカーペットなどと比べると一目瞭然ですよね。
【第2位:灯油ファンヒーター/使い方の違いに関わらず燃費は◎】
東北や日本海側などの寒い地方などでよく使われている灯油ファンヒーター。
寒冷地方にとっては、灯油ファンヒーターは欠かせない暖房器具ですよね。
表を見てわかるとおり、燃費の良さもお墨付き。
しかも、エアコンのように使い方の違いによって燃費が良くなったり悪くなったりすることもないため、比較的使い易い暖房器具と言えます。
なぜ灯油ファンヒーターは、使い方で差が出ないのか?…というと、それは温風の温度が高いから。
エアコンから出る風の温度は40~50℃程度。低温大風量でお部屋全体を温めます。
どうしても気密性や断熱性が低いと、部屋全体を温めるのに時間がかかってしまうんです。
一方、灯油ファンヒーターは、120~140℃という高い温度の風が出ますから、自然と足元からポカポカ温かさを感じられるのです。
このため、家の環境や使う人に関わらず、効率よく温かさを得られるのです。
この点では、エアコンより灯油ファンヒーターの方が優れているかもしれませんね。
【第3位:ガスファンヒーター/乾燥しにくいが換気は必須】
灯油ファンヒーターよりは落ちますが、ガスファンヒーターもエアコン以上に高い温度の温風が出るので足元が温まりやすいでしょう。
また、ガスファンヒーターの大きな特徴は、燃焼時に水分を発生させること。
灯油やガスファンヒーターは、燃料にCHOを使っています。
これは酸素と炭素と水素の化合物なので、燃えて酸化すると、CO2とH2Oになり、空気中に二酸化炭素と水を発生させます。
そのため、エアコンに比べて乾燥しにくいのです。
ただし、汚染物質も一緒に排出されてしまうため、定期的な換気が必要になります。
ガスファンヒーターというのは、室内で煙突なしの状態で焚火をしているようなものですから、必ずこまめに窓を開け、換気を行わなければなりません。
ただし、FF式と言って寒冷地などで使われている灯油やガスファンヒーターは、煙突が後ろにあって燃焼した排気ガスを外に排出するようになっています。
この場合は、暖房が効かなくなるほどの換気は必要ないでしょう。
エアコンを効率よく使うには「高気密高断熱住宅」がおすすめ
先程ご紹介したように、エアコンというのは使い方によって、実燃費が大きく変わります。
なるべく上手な使い方ができれば、先述した燃費別暖房機器ランキング1位の、単価7円に近しい燃費の良さを保つことができるでしょう。
効率よくエアコンを使うには、やはり家の断熱・気密性を高めることが大事ですね。
隙間ばかりの住宅だと、いくら高性能なエアコンで温めようとしても、窓や床から熱が逃げてしまいます。
断熱・気密性を高めるために最も有効なのは「窓」。
現在多くの住宅で使用されている「アルミサッシ+単板ガラス」に比べて、「樹脂サッシ+ペアガラス(二層)やトリプルガラス(三層)」は、断熱性が非常に高いため、外気温に左右されず、いつも快適な室温に保つことができます。
エアコンの熱も逃がさないので、必然的に暖房効率がアップするでしょう。
樹脂サッシ+ペアガラス、トリプルガラス…という窓は、寒さの厳しい北欧・北米地方では当たり前のように使われています。
これから新築を建てる・リフォームをするなど検討している方は、ランニングコストを考えた家づくりをしてみてください。
暖房器具はエアコンがベスト!使い方次第でより快適に
今回ご紹介したように、多数ある暖房器具の中で、コストパフォーマンスが最も良いのが「エアコン」です。
暖房としての機能はもちろんですが、冷房や除湿としても非常に低燃費な機器は他に存在しません。
このエアコンの良さを最大限に引き出すためには、使い方・選び方に気を付けることが大切です。
そして根本的な改善をするのなら、家の断熱性・気密性を高めることが必要となってきます。
日本では、夏の熱中症ばかり取り沙汰されていますが、実は冬のヒートショックで亡くなる人の方がはるかに多いのです。
寒い家は、家計の負担を大きくするだけでなく、私たちの体にも大きな負担がかかります。
経済的性、快適性を考えながら、エアコンを上手に使うこと、そしてできるなら、エアコンを低燃費で使っても十分な暖かさを感じられるような住宅環境にすることが大切ですね。
私たち無添加計画でも、断熱性気密性に優れた家づくりを推奨しています。
クアトロ断熱に加え、樹脂窓や断熱性・調湿性の高い自然素材を使用し、暮らしの快適さを追究。
住む人みんなが、心地良いと感じ、お財布にも地球環境にもやさしい家づくりを目指しています。
家が寒い!エアコンが効かない!と悩んでいる方は、エアコンのデメリットばかりに目を向けるのではなく、根本的な家の性能について改善していきましょう。
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