家のこと(新築)
2022.9.29. THU
過去の失敗から学べ!家づくりでよくある3つの失敗とは?絶対におさえておきたい快適な家に必要なこと
NEW
家づくりでよくある3つの失敗とは?
家づくりを始めようと思い立ったとき、皆さんが思いつくのは「失敗したくない」「1度で満足いく家づくりがしたい」ということですよね。
家づくりは大きな買い物ですから、せっかく建てるのであれば快適な暮らしができるような家を建てたいものでしょう。
しかし、意外と多くの人が入居後に以下のような3つのことに不満を感じていると聞きます。
それは…
・暑い
・寒い
・結露(カビ、ダニ)
日当たりのよい家を建てたのに思ったほど日が当たらない。
逆に直射日光を受けすぎて夏は暑く、冷房の効きも悪い気がする…。
リビングは暖かいけど廊下やお風呂場がとにかく寒い!
北側の寝室の窓の結露がひどく、気づくとカーテンがカビだらけ…。
など、長年家づくりに携わっていると、このような不満はよく耳にします。
しかし、家は一度建ててしまうと、そう簡単には建て直すことができません。
費用も大幅にかかり、負担は大きくなりますよね。
そんな失敗を繰り返さないためには、過去の失敗例を活かした家づくりをすることが大切です。
では一体、どうしたら本当に快適な家づくりができるのでしょうか?
家の寒さ・暑さ・結露の3重苦を解消するのは「窓」
家を建ててから感じる不満の多く「寒い」「暑い」「結露」の3つを解消するのはすべてにおいて「窓」です。
窓というのは、換気や採光のためになくてはならないものですが、外気の出入りも激しい場所。
冬の暖房使用時は窓から50%ほどの熱が奪われ、夏の冷房使用時は窓から70%もの熱が入るといわれています。
つまり、いくら高性能な冷暖房設備を使っても、窓からどんどん熱が奪われたり入り込んだりしてしまえば、当然冷暖房効率が悪くなり、電気代ばかりがかかってしまいますよね。
また、このような熱伝導率がよい窓は、結露も生じやすいですから、冬はポタポタしずくが垂れるほど結露で濡れてしまい、カビやダニの発生を許してしまうことにもなるでしょう。
家づくりにおいて価格や間取り、デザインなどを重視しますが、「窓」に注目をする人というのはあまりいませんよね。
だからこそ、「暑い・寒い・結露がひどい!」といった失敗が繰り返されてしまうのです。
この三重苦を防ぐのなら窓の性能を高めることが大切ですよ!
これからの家づくりにマストな高性能な「樹脂窓」
住んでみて初めて気が付く「暑い・寒い・結露がひどい」といった不快さ。
これらを解消するには高性能な窓を採用することがマストです。
一般的な日本の住宅に採用されているのは「アルミサッシ+単板ガラス」。
価格が安く大量生産がしやすいことから積極的に使用されてきたのですが、実はアルミ素材は熱伝導率が非常に良いため、暑い夏は熱を通しやすく、寒い冬は冷気が室内に入り込みやすいんです。
その結果、「暑い・寒い・結露がひどい」といった悩みが生まれてしまうんですよね。
そこでおすすめしたいのが「樹脂窓」。
樹脂サッシ+Low-E複層ガラスは、なんと太陽熱を約60%もカット!
熱も伝わりにくいので、お部屋が太陽熱で包まれてしまう心配がありません。
もちろん、冬も同じ。
外の冷気をシャットアウトしてくれるので、暖房で暖められた室内はポカポカ。
複層ガラスにすれば、断熱効果も高まり、外気との温度差がないことから結露も生じにくくなります。
この樹脂サッシと複層ガラスの窓は、寒さが厳しい北欧・北米地方で使われており、その効果もお墨付き!
しかし残念ながら、日本ではまだ20%ほどの普及率となっており、樹脂サッシ+Low-E複層ガラスの良さが伝わり切れていない部分も多いんです。(※)
窓の性能がいかに重要なのかを知り、家づくりに取り入れていきたいですね。
※参考文献:YKK APホームページ「日本の樹脂サッシ普及率、未だ20%」より
窓だけじゃない!快適な家づくりをするためにおさえておきたいこととは?
これまでの日本の家づくりは、スピードと価格を重視していたため、すきま風が吹いて冬は寒かったり、夏は日差しが強く入って暑かったりしましたよね。
しかし、誰もがそれは「当たり前のこと」と感じていたと思います。
しかし、ご紹介したように「窓」を改善するだけでも、暑さ・寒さ・結露という3つの不快さを解消することができます。
そしてこれらに加えて大事なことは、
■断熱
■気密
■日射取得、日射遮蔽
です。
この1つ1つが大事な要素となっており、家の快適さを保つためには欠かせないことなのです。
【家の断熱・気密の重要性】
私たちが寒い冬に外へ出ようとするとき、長袖長ズボンにコートを着ますよね。
コートを羽織っているけれど、足元はサンダル、ショートパンツ…なんて恰好はしないはずです。
家づくりもそれと同じことが言えます。
内断熱だけ、外断熱だけというように、どちらか一方を強化しても不十分。
断熱材ですっぽり家全体を覆い、外側からも内側からも断熱性能を高めることで初めて暑さ、寒さを感じずに季節問わず快適に暮らすことができるんです。
断熱性能が高い家は、一年中どの部屋にいても快適。
よくある北側の部屋が寒いとか、廊下が寒いといった不快さもありません。
また、部屋と部屋との温度差によるヒートショックのリスクも下がり、結露によるカビ・ダニの発生も抑制することができます。
【日射取得・日射遮蔽の重要性】
よく「日当たりの良い家に住みたい」という声を聞きますが、単に日当たりが良ければよいというわけではありません。
日当たりが良すぎて、夏場はまるでサウナにいるかのように暑い…なんてことになっては大変ですよね。
夏はジリジリと焼けるような太陽熱が家に降り注ぎますから、断熱気密だけでなく、日差しの入り方、遮り方をしっかり計画しないと、真夏に電気ストーブにあたっているような状態になってしまいます。
これがいわゆる「日射遮蔽」の考え方。
・南側の窓に庇をつくる
・アウターシェードを設置する
など様々な工夫をしましょう。
ここで気になるのが、寒い冬。「日射遮蔽」をしたら冬は日差しが入り込まないのでは?…と思う方もいますよね。
でも大丈夫!
冬の太陽光というのは、夏に比べてとても低いため、たとえ庇を取り付けていても室内の奥まで日差しを取り込むことができます。
要するに日差しが入り込む角度の問題。
冬場でも晴れていれば南側の大きな窓1ヶ所から、こたつと同じ熱量が取れるということもあるので、「日射取得」についても家づくり計画に含めておくのがおすすめです。
太陽の熱というのは、誰もが得られる自然の力。
これを最大限に活かす家づくりをすることが、「寒さ・暑さ・結露」といったよくある3つの不快さを解消することにつながっていくでしょう。
少ないエネルギーで快適に暮らす家づくりとは?
室内の温度を季節問わず一定に保ち、結露を発生させないようにすれば、より快適に暮らせることがわかりましたよね。
そして、このような家づくりというのは、「省エネ」であり「経済的」でもあるんです。
【暖房負荷を決める3大要素】
暖房負荷とは、室内で暖房を使用する際、一定の温度を保つために供給しなければならない「熱負荷」のことを言います。
たとえば、暖房を使わない状態で室温が16℃に保てる家があったとします。
冬場、16℃では寒いですから、より暖かくしようと室温24℃にしようと暖房を使いますよね。
このときにつぎ込む暖房エネルギーのことを「暖房負荷」と言います。
この暖房負荷を決める3大要素が、これまでお話ししてきた「気密・断熱・日射取得」です。
・日射取得 5割
・断熱 4割
・気密 1割
という割合だといわれています。
この割合をしっかり考えて家づくりをすると、コスパもよく、快適な暮らしができます。
そして重要なのは、これら3つの要素が「足し算」ではなく、「かけ算」で効果を発揮するということ。
日射取得と断熱の割合が高いため、気密性は気にしなくてもいいのでは?と思いがちですが、かけ算式に効果を得られるわけですから、仮に気密が「ゼロ」になってしまうと、いくら断熱や日射取得に力を入れても効果は「ゼロ」になってしまうんです。
より少ないエネルギーで快適に暮らすカギとなるのが「気密性」。
ですから気密性も含めて家づくりを考えることが大切なんですね。
ちなみに冷房負荷を決める2大要素は、
・日射遮蔽 7割
・断熱 3割
・気密や通風が少し
…といったところ。
これを見てもわかるように、日射遮蔽・日射取得というのは、「断熱気密」に劣らず家づくりに大切な要素であることがわかると思います。
最近は断熱・気密に力を入れている家づくりが増えていますが、意外と日射遮蔽・日射取得については疎かになっていることが多いもの。
かけ算式で効果を発揮することがわかれば、無視できない大切な要素であることがわかりますから、ぜひその点も踏まえて家づくりを考えてみてください。
後悔しない家づくりで快適に経済的に健康的に暮らそう
今回は、家づくりでよく聞く3つの失敗を基に、どうしたらもっと快適に暮らせる家づくりができるのか?についてご紹介しました。
今回お話しした
・窓の性能を高める
・気密性、断熱性を高める
・日射取得、日射遮蔽を考える
といった家づくりは、寒い、暑い、結露という様々な不快を解消するだけでなく、電気代の節約や私たちの体の負担を軽くするというメリットもあります。
大きな買い物である家づくりを失敗しないためにも、今回ご紹介したことを参考に自分たちの家づくりに役立てていきましょう。
私たち無添加計画でも、高気密高断熱はもちろん、樹脂窓の採用、日射取得・日射遮蔽について考えた家づくりをしています。
価格やデザイン性を重視した家づくりをするのも1つの考え方ですが、せっかく家を建てるのなら、これから先ずっと快適に暮らせる環境が望ましいですよね。
後悔しない家づくりをしたい方は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。
100年先の未来もずっと快適に住める…そんな家づくりを一緒に考えていきましょう。
COLUMN
他の記事も見る