完全分離型二世帯住宅は意外とトラブルが多い!

なぜ完全分離型二世帯住宅でも後悔するの?原因と対策を徹底追及!絶対に成功させる6つのコツをプロが解説します

完全分離型二世帯住宅とは、親世帯・子世帯の住居がしっかり分けられており、玄関や水まわりなどのスペースも、それぞれの世帯で設けた間取りのことを言います。

二世帯住宅ではあるものの、生活スペースがしっかり区切られているのでプライバシーが守られやすいというメリットがあるのが大きな特徴です。

 

ところが実際に住んでみると

「居心地が悪い!」

「気を遣って安心して休めない」

「思い通りに家を建てられなかった気がする」など、不平不満が多いと耳にします。

 

ほかの二世帯住宅のタイプに比べると共有スペースが設けられていないのに、なぜこんなにもストレスを感じてしまうのでしょうか?

 

そこで今回は、これまでいくつもの二世帯住宅の建築に携わった専門家の意見を参考に、後悔なく二世帯住宅を建てるにはどうしたらいいのかについて詳しく解説していきます。

完全分離型二世帯住宅はなぜ後悔するのか?原因は?

なぜ完全分離型二世帯住宅でも後悔するの?原因と対策を徹底追及!絶対に成功させる6つのコツをプロが解説します

なぜ完全分離型二世帯住宅において、トラブルが起きてしまうのでしょうか?まずはその原因を探っていきたいと思います。

 

【思っていたより生活音がうるさい】

上下階で住むことの多い二世帯住宅で最も多いのが、生活音のトラブル。

「早朝に窓を開け閉めする音が気になる」

「夜間にシャワーを浴びている音がうるさい」

など、生活音に関するトラブルは最も多いとされています。

 

これは生活時間帯が親世帯と子世帯で異なるために起こってしまうトラブルです。

親世帯が寝付いたころに子世帯が仕事や塾から帰宅して食事や入浴を済ませるため、足音や水周りの音が気になってしまうんですよね。

 

共有スペースのない“完全分離型”なので、二世帯住宅でも音が気にならないのではないか?と思っている方もいるようですが、実際は(特に夜間は)大きく響いてしまうもの。

同じスペースに暮らしていなくても、ご近所の音が気になるのと同様に、話し声や足音、水回りの音は気になってしまいます。

【義理両親との対人関係も起きがち】

これまで別々に暮らしていた親世帯と子世帯。二世帯住宅にするまでは程よい距離感があったため特に問題なく過ごせていたかもしれませんが、いざ同じ敷地内に住むようになると、トラブルが増えたと感じることも。

 

「挨拶をしてくれない」

「お庭の掃除が行き届いていない」

など、細かい部分でお互いに気になってしまうこともあるかもしれません。

 

そもそも完全分離型といっても二世帯住宅であることには変わりませんから、それをよく理解して納得したうえで双方住まないと、人間関係のトラブルに発展してしまいますよ。

 

【家づくりの際の打ち合わせで揉める】

完全分離型二世帯住宅に住んで後悔したという人の多くは、打ち合わせの段階からつまずいている人が非常に多いです。

それぞれ独立したスペースのはずなのに、意外と口出しをされてしまうケースがあるからなんですよね。

 

「親世帯に口出しされて好きな間取りにできなかった」

「打ち合わせをしている最中に揉めてしまい、なかなか進まない」

など不平不満も多いでしょう。

 

この不安や不満を放っておいたまま家づくりをしてしまうと、イライラが募り、住み始めた後に後悔の気持ちがどんどん膨らんでしまいます。家を建てる前であればまだ間に合うので、事前の打ち合わせからしっかり世帯同士で冷静に話し合い、方向性をまとめておくことが大切です。

プロが教える!完全分離型二世帯住宅を成功させる5つのコツ

なぜ完全分離型二世帯住宅でも後悔するの?原因と対策を徹底追及!絶対に成功させる6つのコツをプロが解説します

では早速、どうしたら完全分離型二世帯住宅を満足のいくものにできるのか、そのコツについてご紹介します。

二世帯住宅を建てる予定の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

【① 二世帯住宅の打ち合わせは世帯ごとで行う】

完全分離型二世帯住宅でよくある打ち合わせのトラブルを解消するには、各世帯ごとで行うのがおすすめ!

一緒に打ち合わせを行うと、どうしても双方の間取りに口出しをしてしまい、トラブルになってしまうからです。

 

「キッチンはこうしたほうがいいんじゃない?」

「いや、○○のほうが使いやすいよ…」

 

など、親世帯が子世帯に口を出したり、子世帯が親世帯に口を出したりすることで、不快な思いをしてしまうことも。

特に義理の両親への意見がなかなか言えず、うやむやにしてしまうと、後から「やっぱりこうすれば良かった」という後悔が残ってしまうので注意しましょう。

 

おすすめは、午前中に親世帯。午後に子世帯の打ち合わせ…というように、全く別の時間帯で行うこと!

お互いに遠慮をせずに意見を出すことができるので、満足度の高い家づくりができるでしょう。

 

ストレスがないことで打ち合わせもスムーズにいきます。工期が遅れる心配もありませんよ!

 

打ち合わせをした結果は、双方の意見を取りまとめて専門家からアドバイスを行います。たとえ親世帯子世帯で意見が食い違ったとしても、プロ目線での提案を行うことで、穏便に解決することができるのでトラブルになりにくいでしょう。

これは夫婦で意見が食い違ったときにも使えるので、ぜひ困ったときはご相談くださいね。

【②完全分離型二世帯住宅は間取りの工夫で音問題を解決する】

住み始めてからトラブルが多いのが、生活音についてですよね。

特にトイレやお風呂、キッチンなどから発する水まわりの音が気になるということが多いです。

あと、足音や玄関の「ガチャ」っという音も気になるでしょう。

 

これらの生活音は、日中は気にならない事が多いのですが、シーンと静まり返った夜間は響きやすいので要注意!

 

そんな生活音のトラブルを回避するには「間取りを工夫する」ことが1番です。

 

たとえば…

・音が気になる水まわりは、上下階で同じ配置にする

・寝室の上に水まわりを配置しない

・人の出入りがある玄関や階段も寝室から離した間取りにする

・ウォークインクローゼットの上に水まわりやリビングを配置する

などの工夫が必要。

 

水まわりについては、配管ルートをどれだけ寝室から離すことができるか?で、大きく変わってきますので、完全分離型二世帯住宅を建てる際は、しっかりと間取りについても話し合っていきましょう。

専門家の意見を聞きながら、決めていくと間違いが少ないですよ。

【③完全分離型二世帯住宅は防音・遮音性を高めてトラブル回避】

配管の問題や間取りの工夫だけでなく、防音・遮音性能を高めるというのも生活音トラブル回避に重要なポイントでしょう。

 

2階の床または1階の天井部分に防音材を入れたり、間仕切り壁に防音・遮音材を入れたりすると、より外部の音をシャットアウトできるのでおすすめです。

 

ただし、防音・遮音性能を高めるということは、それだけ建築費用もアップするということ。

予算のことも視野に入れ、必要な箇所にだけ施工するというのが良いでしょう。

 

【④ 生活リズムを共有して世帯間の理解を深める】

生活音については、どうしても親世帯・子世帯で生活リズムが異なるため、難しい問題ですよね。

 

頭ではわかっていても実際に住み始めると気になってしまうことが多いので、可能な限り、家を建てる前にお互いの生活リズムを共有し合うようにしましょう。

 

事前に分かっていれば、多少の心構えができるもの。

帰宅時間やその後のルーティン(お風呂に入る・ご飯を食べるなど)についても確認しておくと、水まわりの音問題について工夫することができますよね。

 

より具体的に生活リズムを共有し合うことができれば、二世帯住宅に住み始めてからの生活もイメージしやすくなります。

起こりうる不満や問題を事前に想定し、解消していくことで、より良い暮らしを実現することができるということです。

同時に、細かな生活ルールについても事前に話し合っておくと、入居後の互いの不満を回避することができるかもしれませんよ。

【⑤ 完全分離型二世帯住宅は必ず郵便受けを別にする】

家の中の間取りについてだけでなく、玄関まわりも注意しましょう。

完全分離型二世帯住宅であれば、玄関もそれぞれ親世帯・子世帯でつくりますが、意外と盲点なのが「郵便受け」や「宅配ボックス」。

 

郵便や宅配便というのはプライベートな内容もあるので、共有にせず各世帯別々に設置する方がトラブルになりにくいです。

 

また、水道や電気などのメーターも別々にし、支払いも各世帯で行う方が良いでしょう。

二世帯住宅の多くは、光熱費の支払い分担でトラブルになることが多いからです。

「完全分離型」二世帯住宅の家づくりで困ったときは?

なぜ完全分離型二世帯住宅でも後悔するの?原因と対策を徹底追及!絶対に成功させる6つのコツをプロが解説します

完全分離型二世帯住宅の家づくりをするにあたり、困ったな…と思ったときは、なるべく早く担当するスタッフに相談してください。

 

全体の打ち合わせでは、他の家族に遠慮して言えなかったことも、個別にしっかり伝えておきましょう。

当人たちには言いづらい内容も、専門家としての視点から上手く意見をまとめ、アドバイスをすることが可能だからです。

 

家を建てた後ではどうにもならないことでも、プランニングの段階ならばまだ間に合います。

1つずつ二世帯住宅に対する不安を解消していくことが成功への道ですよ。

完全分離二世帯住宅をお得に建てる「地域型住宅グリーン化事業」とは?

なぜ完全分離型二世帯住宅でも後悔するの?原因と対策を徹底追及!絶対に成功させる6つのコツをプロが解説します

二世帯住宅の建築に迷っているという方におすすめなのが、三世代同居だとプラスで補助額が上乗せされる「地域型住宅グリーン化事業」です。

 

対象となるのは、省エネ性能や耐久性能に優れた住宅。地域木材を積極的に活用し、定められた省エネ基準を満たしていることなどが条件として挙げられます。

補助金額は最大で150万円!

 

さらに三世代同居の場合、30万円補助額が加算されるのでお得に高性能な二世帯住宅を建てることができます。

 

これからの時代は、断熱気密性の高い家づくりはもちろんですが、長い間住み続けられる耐久性にも注目が集まっていますので、この機会にぜひ検討してみましょう。

 

■地域型住宅グリーン化事業についてはコチラから

悔いのない完全分離型二世帯住宅の家づくりをしよう

なぜ完全分離型二世帯住宅でも後悔するの?原因と対策を徹底追及!絶対に成功させる6つのコツをプロが解説します

家を建てるということは、一生に一度の大きな買い物です。

不平や不満を抱えていては、その後の生活が楽しくありませんよね。

 

完全分離型二世帯住宅であっても、様々なトラブルは生じてしまうもの。

しかし、今回ご紹介したように、事前にしっかり話し合いを重ね、それぞれの不安を1つずつ解消していくことで、大きなトラブル回避につながっていきます。

 

私たち無添加計画では、様々なカタチの二世帯住宅の家づくりを担当してきました。

その豊富な経験から、それぞれのご家庭に合った家づくりを提案させていただきます。

 

親世帯・子世帯の意見をしっかりヒアリングすることで、これまでたくさんのお施主様に満足して頂いているんですよ。

 

二世帯住宅というと、マイナスなイメージを持つ人も多いですが、メリットもたくさんあるものです。双方で協力して暮らしていけるメリットを存分に活かし、暮らしをより豊かに快適なものへ変えていきましょう。

 

無添加計画では、今回ご紹介した「地域型住宅グリーン化事業」の参加事業所です。補助金を利用した二世帯住宅をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。